隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

奥美濃・川浦谷ゴルジュ

8/20は、前日いた鈴鹿を夕方出発し、長良川SAで車中泊して、翌朝、奥美濃の板取川キャンプ場に移動した。キャンプ場に駐車代を払って、川浦谷ゴルジュに入渓した。(これも敗退したが。)

このゴルジュは、沢登りを始めたくらいの時からずっと憧れてきたところだ。緑と岩と水が織りなす自然の美しい空間。いざ入渓してみれば、本流ゴルジュは危険度もさほど高くないことがわかったが、それでも泳ぎがショボい自分からすると、ある意味ユメに見た沢だった。結論から言えば、核心の70m廊下が歯が立たず敗退だったが、ここにこれて本当によかったなぁ。そんな感じ。楽しい時間だった。

 

キャンプ場から直に入渓。今日は一般客の人々が多数訪れていて、いそいそと支度し、水に入った。すぐに海ノ溝谷を右に過ぎ、大きな瀞をいくつかへつりと渡渉で越えていく。すごい滑っている。

 

 

50m廊下。右壁を泳ぎへつりで容易に進んでいける。

 

50m廊下手前の印象的な穴のある岸。ここではずいぶんゆっくりしてしまった。写真には写っていないが、この手前に幅広の2mほどの滝があり、左壁の壁際をへつったのだが、沢床がかなり滑っていて悪かった。今日は水量が平水より多少?多いようで、水が少なければ滝の落ち口を渡渉できるのだろうか。

 

70m廊下。泳ぎへつってみようとしたが、全く歯が立たず。いろいろ試してみたが、腕も結構パンプしてきて、もうダメ状態。4回ほどトライしたが、抜けられる可能性を感じることなく敗退した。敗退したけど、ここに来れてよかったなぁ、という感じが強くて、顔は正直緩みっぱなしだった。 

 

50m廊下の手前から70m廊下までの行程はGoProの動画があるので、お暇な人は見てください。


奥美濃・川浦谷ゴルジュ

 

同ルート下降でキャンプ場に戻るわけだが、案の定、キャンプ場では無数の一般客から奇異の視線を浴びることになる。子供に至っては僕に怯えている子もいるみたい。そんなに悪い人ってわけじゃないんだよ。善人顔をみつくろってダッシュで車に逃げ帰るが、車を止めたところがまた悪かった。バーベキュー場の真ん前。素敵な沢の空間から、これとは。カオレはやはり頑張って抜けてこそだったな、と思った。

 

さて、前日の鈴鹿と今日の奥美濃と、両日とも日帰りでアプローチ至近の沢登りだったものの、前夜泊一泊で、川崎〜鈴鹿奥美濃〜川崎の1,000kmの運転は単独では結構こたえた。でも山奥に入るわけではないから、そういう意味では全然疲れない。

こういうのもいいなぁ、と帰りの高速で思った。