隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

大源太川・北沢本谷

7/29 上越 大源太川・北沢本谷

 

大源太山登山口(9:05)~入渓(9:30)~3俣(10:40-11:00)~山頂(12:30-12:45)~登山口(13:50)

 

朝、7時ごろ車中泊から目覚めたが、雨が降ったり止んだりである。大源太川・鷺ノ首沢に行きたかったが、どうでもよくなり、また寝た。より行程が短い北沢本谷にルートを変えて、雨も上がった9時ごろ出発した。用意した山行計画書は鷺ノ首沢だったので、登山ポストに置いてあった鉛筆で行き先にバツ印を書いて、「北沢本谷に変えました」と書き添えた。北沢本谷は記録もあふれるほどみられるので、2つの滝の登攀と、思い出話だけに絞っておこう。

 

2つ目の登山道徒渉点から入渓。 

 

あっと言う間に3俣についた。

 

3俣の滝はせっかくなので水際を登った。左を上がって、ハングの下を右にトラバースするが、そこが軽くぬめっているので注意。水流右に渡るところは、一瞬水を浴びるので、速攻でスタスタッと移動した。その上は乾いた数手で落ち口である。Ⅲ級だろう。

水流を渡るところ。

 

すぐ上にチムニー状の15mほどの滝。これはバックアンドフットで落ち口下まで上がった。左壁にいくつかもてるホールドがある。抜けはCSで、少し力が必要なムーブを強いられる。厳しければ左の乾いた面を登ればよいと思う。最後のCS抜けで、Ⅳ級マイナスくらいだろう。

 

詰めは山頂にダイレクトに、と思ったが、山頂手前20mほどでヤスケ尾根に出てしまった。

 

山頂につくやいなや、厚いガスがあたりを覆い、景色はなくなってしまった。あと10分早ければ・・・。もう少しもってくれるんじゃないかと予想していたが、致し方ない。かつて妻と紅葉登山に訪れて、以来この上越の小さなマッターホルンがお気に入りだったので、2回目の今回もぜひ七ツ小屋山との稜線から、「マッターホルンだ!」と見返したかったが。これでは七ツ小屋山にいってもガスガスで何も見えないだろう。強風とガスで山頂の居心地はイマイチであったが、気にせず座り込んで休憩し、おにぎりを食べた。景色は四方八方何もナシであるが、お気に入りの山なので、満足である。さて、北側をみやれば藪ナイフリッジの尾根が第一岩峰へ伸びており、鷺ノ首沢を詰めあがったら、強風ガスのなか、これを登らなきゃいけなかったのかぁと思った。北沢本谷にしてよかったのだろうが、鷺ノ首沢だったとしても、軽く追い込まれながらの登山になって、面白かったかもしれない。わざわざ上越まで来るには、北沢本谷はちょっと短すぎであった。

 

ふもとは晴れである。若干アンニュイな気分に浸りながら、登山道を駆け下った。