隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

中央アルプス 正沢川本谷

7/7 中央アルプス 正沢川本谷 with Sさん、Fさん

 

 

福島Bコース登山口に車を停めて出発。林道の途中で正沢川沿いを進むと思われる「沢登りコース」という登山道の分岐があって「へぇ~」と思ったが、左の「茶臼山コース」に進んだ。徒渉点にあったらしい橋は消失しておりワイヤーのみ残っていた。連日の梅雨模様で、沢はだいぶ増水している雰囲気。平水よりどれくらい多いんだろ。

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増水しており、また本流の下流部ということもあり、小粒ながらも渓谷歩きって感じで楽しめる。徒渉も場所を選らんで行う感じで、それもまたよい。しかしながら、気にならない程度ではあるが予報どおり雨が降ってきた。周囲は霧に包まれ開放的な渓谷歩きとはいかなかったが、梅雨どきの沢はこんなもんだろ。

玉ノ窪沢出合。まだ水量は多い。
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細尾沢出合。水量はこの出合で顕著に減った。
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最初の滝がやーっと出てきた。ゴーロの渓谷歩きも楽しいが、やはり滝場があるとアクセントになってもっと楽しい。右壁を簡単に登った。フリークライマーのFさんは無駄に水流近くをボルダームーブで登っていて、Sさんと顔を合わせて笑った。
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左岸支流の見栄えのする滝を過ぎると、小さいながらもゴルジュになった。増水もあいまって楽しくへつれた。Fさんは安定のボルダームーブ。
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核心の大滝。右壁から登れそうな雰囲気でちょっと触ってみたが、かなり脆くて岩に砂利が乗っていていや~な感じ。君子危うきに近寄らずモードであり、ガイドブックの示すとおり左岸のルンゼ(滝になっていたが)から巻いた。このルンゼも脆いので落石注意である。適当なところから大滝方面にトラバースしたが・・。
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どうやら巻きすぎたようで、大滝上の小滝群ゴルジュすべてを巻ききって沢に戻ったようだった。2俣の直下にたどり着いた。ルート中で滝場はごく短いのですこし残念だが、だからといって戻ってまで登る気にもならない。よしとしましょう。下の写真は巻ききってしまったゴルジュの出口を振り返ったもの。さらにその下の写真は2俣の右俣を見上げているの図。2俣では右俣のほうが水量も多く興味をそそられ、ついつい右俣に進みかけてしまったが、本流は左俣。Fさんに呼び止められ左へ進み直した。
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それからあとはまたぐっと水量も減り、そろそろ終わりですよといった感である。沢全体もそうだが、上流部は特に荒れ気味であり、近年の台風などの災害の影響をかなり受けているものと見受けられる。例えばガイドブックにある2俣上の小滝は埋まったのか同定できなかった。
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思ったより早くに水涸れし、ガレの登高となった。
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一か所CSぽい段差があり、突っ張りムーブを駆使して登るところがあった。クライミング的には大滝よりこれのほうが核心だったかな。
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さらにガレを登ると地肌が露出するようになり、そこからは左岸の草付きから藪に入った。先頭のSさんが踏み跡を見つけてくれた。薄いながらもしっかりついているので、皆こんな感じで登っているのであろう。
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最後はそう長くはないがハイマツの藪漕ぎである。最初は背丈を越えるハイマツでかなりしんどいが、それを抜けると一気に景色が広がり膝丈くらいになる。左側が尾根っぽい形状をしておりそれを直上した。露石も見られるようになり登るほどに登りやすくなる。ところで最近自分自身の劣化が激しく、太ももに攣り癖がついてしまったようで、ハイマツのなかで何度も攣りそうになってしまった。僕はここでストレッチ休憩となり、SさんFさんに先に行ってもらって、ノロノロ運転でなんとか2人を追いかけた。
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頂上から南側すぐのところで登山道に出た。
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展望はないが気持ちのよい天空散歩で数分あるくと山頂に着いた。
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下山は茶臼山経由の登山道を選んだ。5合目までは尾根歩きで気持ちよいものだが、そこからは樹林帯のつづら下りとなる。テープは頻繁に付けられているもののかなりマイナーなようで、藪が濃く石が軽く滑っておりちと歩きにくい。バラも多い。半ズボンのFさんは苦行になったようだ。徒渉点で顔を洗ってすっきりして登山口に戻った。

 

起点・福島Bコース登山口(6:30)~入渓(6:50)~玉ノ窪沢出合(8:15)~細尾沢出合(9:00)~大滝(9:50)~稜線(12:20)~将棊頭山(12:50)~茶臼山(13:50)~起点(16:20)

装備:補助ロープ25m(不使用)