先日、五郎山から下山途中、バンドの登山道を横断したときになんか悪そ～～なスラブを見下ろした。ご一緒したA沼さんもおすすめ？してくれたスラブ。スラブ好きなので、えーいいじゃんと思って早速登りに行くことにした。もともとJunさんと晩秋の沢登りを予定していたのだが、五郎山の話をしたら興味をもってくれて、ありがたいことに付き合ってくれることになったのだった。
登山口は枝がたくさん転がっていて、先日使った枝をまた拾って相棒（杖）にした。（さらに今回もまたここに置いたからもはやデポ。）
落葉した明るいカラマツ林を歩いているだけで既に満たされる。手には杖。
マキヨセと五郎山のコルでお昼タイムを過ごしてやっと登りに行く。五郎山の岩壁の基部をトラバースすれば5分もかからずスラブにつく。
五郎山のバンド登山道の上下で岩壁を分けると、こちらは下部岩壁といえる。コルの付近はハングしていて取り付く島もないが、右側は例のスラブである。その基部はほぼ垂壁だが傾斜が緩い部分もあるので取り付くには問題なさそう。5～6mほど上がると傾斜が緩くなりスラブがバーッと広がっていた。
スラブを下から見上げると。
＜ルート＞
1p （45m Ⅳ級－）
傾斜の緩い左側から登り出した。乾いた苔と砂がホールドに堆積しているので、掃除しながらのクライミングは先日と変わりない。が、スラブで傾斜が緩いため、先日よりも堆積物が多い！ タワシでキレイにしてからでないと滑りそうなので、いちいち掃除する。結構ガバも埋まっていた。そして南面でカラッカラに乾燥しきっているため生きているブッシュもパキポキ折れて全く頼りない。いつも掴んでる感じのが触ったらパキポキしたのにはマジでビビった。
6mか7mかそこらで傾斜が落ち、あとは延々と緩いスラブになる。登るためのホールドスタンスをキレイにするため、そして少ない節理を見つけてカムがうまく入るようにキレイにするため、相変わらず念入りな掃除をしながらのクライミング。30mほど登ると真っ黒な岩茸ゾーンとなるので、それを避けるべく右上気味に登ることに。結局そのまま掃除クライミングを続け、登山道バンドに抜けた。45mほど出ていた。
上から見下ろした時はえらく悪そうだったのでボルトキットも持っていったが、登ってみると掃除は必要だが難しいところは特になかった。しかし、だから簡単というわけでもなく、岩茸系クライミングの何とも言えない緊張感が結構あった・・。もちろんスラブに過去の残置物は全く見られなかった。
スラブ上部の全景。概ねスラブ面の左側を登ったが、思いっきり右側にトラバースしてみても面白かったかも。
取り付きを見下ろす。
バンドに抜けて見下ろす。
バンドにパートナーのJunさんを迎え入れて、登山道で山頂に行った。バンドから上部岩壁につないでも面白そうだが、今日はもう登る時間もラインのアイディアもなかった。
そしてまた先日の五郎山ダイレクトを登ったときの終了テラスで大休止。山頂よりも広くて平らかで、とても静かでよいところです。パートナーも気に入ってくれた。
下山中、P2と呼ばれるマキヨセ岩峰群の端っこのピークまでプチ岩稜縦走で行ってみて、五郎山を見てみた。中ほどのブッシュはバンド登山道。その下部のちょうどスカイラインになっているあたりが登ったスラブ。バンドから上部も岩壁。下からつないで登れたらなかなか楽しいだろう。機会があればまた今度。
登山口(9:45)～コル(11:20)～取り付き(12:30)～山頂(14:20)～登山口(16:30)
ギア：ダブルロープ50m2本、カム小さめ1セット、ボールナッツ、ハーケン少し(不使用)、ボルトキット(不使用)
