6/26 西丹沢中川川 西沢本棚沢・下棚沢 大滝登攀(大滝ハシゴ)
with Oさん、Sさん
雨予報だったので計画を変更し、丹沢で沢を、しかも大滝ハシゴを・・と思って来たが、不安定な空模様ながらも意外に晴れの一日となった。が、さすがに大滝付近、特に本棚のほうでは時期的にちょっと寒かった。本棚、下棚とも、クライミングシューズで登った。
本棚(60m)では、まずOさんが右壁の泥ルンゼを1pで上がると安定したテラスがあった。2~3pは僕が登らせてもらった。2pはごく短く、ボロボロのルンゼを少し上がったところにある小さなテラスまで。3pで水流のほうに近づき、下手すると畳大の岩が崩れていきそうなもろいフェースをバランスで上がって、最上部は水流右のリッジ沿いを登り、落ち口手前で水流をまたぐという、なかなか挑戦的なルートで登ることができた。
ルンゼとフェースの登攀はかなり泥臭い感じとなり、とにかくマシなホールドを押さえつけながら登る感じであった。リッジまではとにかくもろいので手も足も荷重のかけかたがシビア。水流沿いの硬いリッジに出ると、それまでとは異なる緊張感はあるが、シャワーを浴びて綺麗になって登れた。一方、ぬめりはそれほどでもなく、フリクションに不安は覚えなかった。
下棚(40m)も僕が登らせてもらった。左壁にハーケンとたまにリングボルトが連打されており、ひたすら落ち口に向かって直上するライン。残置は豊富にあり、全部とろうとするとかなり多めにスリングが必要だろう。2pで抜けることが多いようだが、50mロープでもギリギリ落ち口まで伸ばせそうだったので、1pで抜けた。本棚と比べれば、ほどよくホールドがつながっており、びしょびしょのフリーのルートでも登っているみたいだった。
下棚では多数のギャラリーがいたそうだが、さすがに集中していてまったく気にならなかった・・。
丹沢最難関?と言われるような、なかなか厳しめの大滝ハシゴであったが、強力なメンバーに恵まれ楽しく登れた。特に本棚を登ったあとの下棚は快適に感じたなぁ。本棚も非常にもろいが、まだ許容範囲だったかなぁ。
2本登って思ったのは、やはりクライミングシューズはいいなぁってことである。こまかいスタンスにきちんと乗れるし、ぬめっていても軍手で軽くこすった後に爪先をグリグリやれば全然置ける。本棚は沢靴ではかなり厳しかったと思う。
あともう一点。履いていたのは昔のミウラー。クライミングを始めたときに買って、履き込んでリソールを繰り返してきたのに、グショグショのシューズを脱いだら足が真っ黄色。いまだにガンガン色落ちするなんて、さすが苦楽を共にしたミウラー。
丹沢では下山するといつもマッタリモードになる。Sさんが風景がやさしいよね、と。うん、そうですね、雨だから丹沢・・などといつも思ったりするけど、来るたび丹沢もいいなぁと思うのもいつもである。
本棚60m。
登攀ルートはたぶんこんな感じだと思う。3p目上部は傾斜が落ちるので下からはあまり見えない。
1p目の全体像。
1p目。テラスに乗り込み終了点。上部のフェースがよく見える。
2p目。右ルンゼを残置で2ポイントA0、すぐ左の小テラスにうつり短くピッチを切った。
3p目出だし。ボロボロのフェースでシビアな重心移動。リッジに出るまでは不確定要素が多くまったく気が抜けないが、リッジに出てからも緊張感がマックスでまったく気が抜けない。
下棚。すごくきれいな滝だった。これは下降中。
登攀中。本棚と比べるとすっきりしていて登りやすい。
下棚落ち口。