隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

表丹沢・勘七ノ沢

2/6 表丹沢・勘七ノ沢 単独・・・の日記

 

まだ2月。時期的にまだまだ早過ぎの感もあるが、なんだか沢登りがしたい今日この頃と思い、近場の丹沢にでかけることにした。初級ながらも人気があるという勘七ノ沢を選んだ。しかしながら正直のところ、考えが全く足りておらず、ざっくりと車の行き道を確認して、ガイドブックの遡行図をコピーしただけだったのだ。そのため、登山道を歩き始めてもどこに勘七ノ沢があるのかよく分からない・・・。そりゃそうだ。地形図も持たずに適当に歩いていたのだから。歩いていたら、なんとなく分かるんじゃないかと勝手に思い込んでいた。

それで結局登山道から、どうやら一番奥のミズヒ沢に入ったようだった。やっと見た遡行図と異なった内容に、さすがに「ここじゃない」と分かり、登山道に戻った。それで遡行図を見たら、道と橋の配置の具合から出合が確認でき、「あーあそこだったか」となった。やっと入渓できた。といっても狭い範囲でウロウロしていただけなので、大した時間ではなかったが。

表丹沢らしい「勘七ノ沢F1」の看板があった。ちょっと滑りそうなF1の出だしで案の定滑ってしまい、1ピン目からびょーんと伸びたロープにぶら下がりながら水面に着地。F2は簡単だが無駄にハーケンを打つ練習をしながら登ってみた。F3は看板がなければ気が付かないで登ってしまうくらいのもの。3m・10m二段のF4は上段を右の凹角ではなく、左の水流を落ち口に向けてトライしてみたが、2月にずぶ濡れになる勇気が出なくて敗退。手と足に水流を浴びながら悩んだが、体を突っ込むことは、ついぞできなかった。右の凹角から抜けた。

ふむふむ。遡行図によると、ここから堰堤が続き興ざめするらしい。それにF4で濡れて寒い。とりあえず休憩しながら、もう飽きて下山しようとしている自分を発見した。なんて淡泊なんだ・・。自分で自分に多少驚く。自分のなかではちょっとした沢登りもできたし、単独登攀なんてこともちょっぴりできたので、満足したというわけ。たしかに、2月のこの沢は冬枯れの真っ最中で、それほどきれいではないし、とにかく今は濡れて寒い。ガスも持ってないし。

そういうわけで下山にした。なにしろ左岸を少しだけ登れば登山道に出られるし、本当にお気軽沢登りである。「勘七ノ沢」じゃなくても、適当に沢を登って稜線に出ればどこにいるか分かるだろうし、それで適当に下山すればよかったんじゃないか、なんて気もする今日この頃であった。なんだかんだで、短い時間だったけど、一人で寂しく楽しかった・・・笑。

 

勘七ノ沢F1。落ちてしまったゾ!

F2。なんかボロボロだったなぁ。

F4。すごい濡れて頑張れば左も行ける!

ホッとするいつもの丹沢の登山道。山を歩いているだけで幸せである。