隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

西丹沢・雨棚 登攀

8/31 雨棚 登攀 with Oさん

 

☟普段は左壁沿いに一条に水を落とす雨棚であるが、前日の降雨で増水していて多条に流れを広げていた。なんかキレイだったなぁ。去年見たより水量がずーっと多くてなかなか圧巻です。しかし登ったのは増水しても濡れていない右壁だった。1pは下部のリングボルトが2発打たれたテラスまで、各自フリーで適当に登った。<1p 取り付き~下部テラス Ⅲ級>f:id:Kakuremino:20190903121216j:image

☟取り付きから10mほど登ったテラスから2pを見上げたの図。2pは私。テラスから残置スリングが垂れるコーナーを直上するが脆くてちょっとコワイ。コーナー終わりでは、せり出した大岩にボルト2発。それにアブミをかける時はスタンスがグズグズなのでさらにコワイ(去年あったスタンスやブッシュは落ちてなくなっていた)。ハング越え的な大岩の上は2ポイント支点の状態がブブーだった。ひしゃげたハーケンは信用せずアングルを打った。その上は埋まったハーケンを掘ってナッツのワイヤーを通して使った。人工で左上し、緑の凹角に入るところでスリングが尽きそうな予感がするので、残置ボルト2点でピッチを切った。割と足場が安定している。ここまでの一連が核心でしょうね。<2p コーナー直上から凹角手前まで20m Ⅴ級A2>
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☟フォローのOさんを見下ろしたの図。
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☟3pの緑の凹角を登るOさんの図。凹角の抜けが小テラスになっており、そこでピッチを切った。本来なら2p目でここまで来るのであろう。下部と比べれば支点もほどよく、頑張ればフリーでも登れそうな感じ。もちろん君子危うきに近寄らずなので、フォローの私はA0でバーッと登った。<3p 凹角15m Ⅳ級A1>
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☟4pの落ち口へ向けて左上するの図。私が登らせてもらった。小テラスからはボルトがよく見えず、左上するクラックをネイリングでなんとか登るのかと思い、気合を入れてみたが、普通にボルトラダーが落ち口へと伸びている。1本新しいボルトが打たれていた。これがなかったらボルト間隔的に落ち口まで登るのは難しいだろう、という1本。おかげさまで大した苦も無く、最後は無駄に軽くシャワーを浴びながらトップアウトした。<落ち口まで左上15m Ⅳ級A1>
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☟雨棚落ち口。
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☟登山道までの小滝で、ちょい滑りの一本橋にトライするOさん。あっさり越えたが、続く私は最後の一歩で足が滑りそうになり、悲鳴を上げながらきわどく抜けた・・。
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地獄棚。次はこれかね。
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雨棚と地獄棚の間の右岸にある80mはありそうな逆層スラブ滝。これはどうしようかなぁ。
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雨棚は去年の4月に単独で敗退した思い出があるね。その時はぐっしょりした落ち葉が全体に堆積していて、スタンスも落ち葉でよく分からないし、残置ボルトも隠れてしまって全然見つけられない、という状況だった。4月は失敗だったなぁ。

一方、今回は一人じゃないし、雨の後だからかやけにキレイですっきりした登攀でしたね。ありがたいボルトに導かれて落ち口に抜けられました。雨棚よいですね。ただ、登りながらOさんと「今日は水が流れてるけど多分もっと水流沿いが登れそうな感じするよね~」なんて話してたが、実際はどうなのだろ。水流で分からなかったけど、そっちもボルトラダーなのかなぁ。今度来ることがあったら・・・と思いつつ、次はほかの滝を登りたいから、まぁまず今度はないか。

丹沢の主だった滝。今日みたいに、ときどき思い出したように訪れて、バーッと登攀して帰る、みたいな山行がたまにできるとよいですね。神奈川県民として、細長く丹沢の滝を登っていこう!