隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

西丹沢・寺ノ沢

 

寺の沢橋から踏み跡を軽くトラバースしてすぐ入渓した。最初は水のないゴーロ。
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少し歩くと滝のような堰堤。右側の壊れた部分を登る。
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その後また倒木で荒れ気味のゴーロを粛々と歩き堰堤を越えると、430m二俣を経て、1つ目の小規模なゴルジュになった。これを進むと・・、
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奥には15m滝が道を塞いでいた。ゴルジュの入口まで戻って、左岸の尾根を登って意外なほどの大高巻き。尾根は仕事道で登山道。
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沢に戻ると、この取水塔の残骸(?)が入口を告げる、2つ目の小ゴルジュになる。
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簡単な小滝を2つ越えると、最後は堰堤。
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さらにゴーロを挟んで、左岸がハングした細い小滝を越えた570m二俣付近は、倒木やボロボロそうな小滝で進みにくい。
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570mと二俣からほどなく3段8mの小滝。
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少し歩くと最大の滝、3段20m。ガイドブックによるとⅣ級の登攀ということだが、やる気がないので安全策をとって巻く。一見して左岸の顕著な尾根状が巻きルートだと思い登ったが、ガイドブックは右岸巻きだった。が、左岸もすこし悪い木登りがあるが踏み跡はしっかりしていた。
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そして小滝が続く上部に入った。水流は細く、岩はおしなべて脆い。
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いくつか小滝を越え、このハング気味の小滝を右巻きで越えて沢に戻るとほぼ水枯れとなり、少し早めだったが右岸尾根に登路を変えて沢から離れた。
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詰めの斜面や尾根はザレていて木を拾いながら登った。
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しばらくトボトボと登ると昭文社マップにのっていない登山道に出た。そこから15分も登れば世附権現山のピークに行けそうだったが、もはや自分はぼんやりモードに入っていたので、そこでひっそりと休憩し下山することにした。
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誰もおらず気持ちのよい尾根。
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ミツマタが咲いていた。ミツバ岳を経て滝壺橋の登山口まで、下山はあっと言う間だった。
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仕事道やそれ用のフィックスが豊富である一方で、丹沢らしく短い急峻な地形なため、巻きの際の、ザレザレやグズグズの斜面の登り・トラバースに、一定の緊張感がある。沢最大の3段20m滝を含めてスピーディにロープを出して登れば、それなりに充実した登攀的な山行になるか。そして人けが皆無なのがよい。

 

ガイドブック:丹沢の谷200