朝、道の駅こすげで目覚めると豪快に寝坊していてもう7時だった。4時半起床だったんだけどな。
行こうとしていた沢はきれいさっぱり諦め、ガイドブックを開くと「大菩薩峠へ初級者向けの好ルート」という小菅川本谷が目に入る。大菩薩行きたくて来たんだから、ここしかないな~。寝坊した身でも気楽に歩けそうだ。
雄滝駐車場に止めて、まずは雄滝を見に行ってみることにした。 2条の滝で、右岸を高巻きで沢に戻るとすぐ堰堤。
ダラダラ歩いていると橋が。橋の向こうにはまた堰堤。どうやらあの堰堤を越えたところから入渓しろとガイドブックは言っていたようだ。あまりちゃんと読んでいなかった。
さらにまた堰堤を越えるとやっと新緑の沢歩きといった感じに。
赤テープがある道も沢沿いに(?)つけられていた。地図に載ってない沢山の山道が付けられているのだろうな。
ちょっとだけ小滝があったが粛々と沢歩きしていると連瀑になった。どの小滝もⅢ級程度だがちょっとヌメってる。
1340m二俣。左へ。
ゆるい小滝を越えると、
小菅川随一の12m滝。水流左を登って落ち口にトラバース。簡単だがヌメる。
1500m二俣。左岸に12~3mくらいの前傾したボルダーがあった。ボルダリングならワールドクラス? 左側にはキレイなハンド~フィンガーのクラックも。カムをもってきたパーティは登ってみたらどうでしょう。カムなんか持ってくる人いないか。
これは1570m付近の沢の風景。なにげない沢の様子だけど、ここが個人的に一番キレイなポイントだった。
1650mガレの二俣。あれー水枯れかな、と思ったら、
また水が復活して、なかなか楽しげな小滝の連続に。
1820mあたりで水枯れ。水枯れの手前で超大休止。苔むした樹林が美しい。時間を忘れぼんやりしていたら、なんと1時間も経ってしまった。
また歩き始めると、すぐに沢筋に残った小さなガレも笹原に消えていく。
登山道についた。このまま真っすぐ沢筋を詰めると賽ノ河原に着くようだが、やっぱり登山道を拾って大菩薩峠にまず行くことに。
大菩薩峠。10数年ぶりに来たなぁ。沢山の人で賑わっていた。このまま一応大菩薩嶺まで登ろうと思ったが、ふと歩き足りない自分に気づいた。ピストンじゃつまらんぞ。小屋の案内板を見てみて、お、福ちゃん荘まで下りて唐松尾根を登り返そう!と思い至る。 なんでもない普通の登山ルートがすごい名案に思えてくる。
福ちゃん荘。服部文祥さんの「百年前の山を旅する」を思い出す。大菩薩の山小屋は、昔の茶屋はこんなだったんじゃないだろうかと思わせる佇まい。観光半分でいつか宿泊してみたいなぁ。
笹原の唐松尾根。
雷岩。ひそかに目標にしていた1時間を切れず、1時間5分・・。コースタイムは大菩薩峠~福ちゃん荘~唐松尾根~雷岩で、1時間40分。はっきり言ってもう疲れた。
一応大菩薩嶺に。途中の道はガスに煙ってすこし幻想的に。しかし嶺はツアーガイドらしき一団に占拠されていたので直前で引き返すことに。あんな人混みじゃあね。
大菩薩峠に向けて賽ノ河原まで歩いてきたが、気分がかわって、もう賑わっている大菩薩峠に戻る気がなくなっていた。東側に70mほど下ったところにある登山道への踏み跡があるだろと考え、ここから下り始めることに。
踏み跡はあったが途中で拾うのをやめ、小菅川本谷の沢筋を拾って登山道に下降した。
初めて歩く小菅大菩薩道。「山道」という看板はなかなか見ない。遡行図で書いてある道を拾うとここに出るようだ。
楽しい新緑の下山。
1520mあたりで登山道は顕著な東尾根をスルーしてトラバースしていく。この東尾根は日向沢登山口へと一直線に伸びており、踏み跡があるようなら使おうかなと思ってみてみると、立派な軌道が。東尾根を歩いてみることに。
1140mあたりで道が横切る。地図にはないので廃道か。看板があったが、右側がかろうじて多分「大菩薩」と読めるのみ。
なんとなくその廃道を拾うと数分で現登山道に合流し、無事登山口に下りれた。
雄滝駐車場(8:15)~12m大滝(10:05)~1500m二俣(10:40)~1650m二俣(11:20)~1820m休憩ポイント(11:30-12:30)~登山道(12:40)~大菩薩峠(12:45)~福ちゃん荘(13:15)~大菩薩嶺(14:00)~日向沢登山口(15:35)~起点戻り(15:55)
参考:東京起点 沢登りルート100
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