隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

鶏冠谷右俣

3か月ぶりの沢登り復帰で鶏冠谷右俣に行った。

訪れるのは2回目。初めて行った時と同じく、ヘルメットのみの軽装でお散歩モード。

前夜は深夜2時ごろに道の駅みとみに入って、1時間ほどパートナーのOさんと飲み会。久しぶりに一緒に山に入る相棒と色々と語り合った。暗闇の道の駅で(笑)。

鶏冠谷出合

入渓すると緑の沢。下流域はあまり開けていないため、薄暗くてあんまりよい印象を持っていなかったが、今回は遅起きで出発し、陽が上がってから入渓しており、すでにいい感じの雰囲気。緑の沢だー。

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魚止ノ滝10m。先行パーティが登っていた。登ったことがなかったので登ってみたいかなぁと一瞬思ったけれど、右手に大きな不安があるので断念。今回も巻く。巻き道はものすごい踏まれていて、さすがメジャー沢って感じ。

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ナメ滝3段12m。下段は左岸から巻き、あとはナメの右端を登った。ヌメる! 右手があまり使えないのでムーブをめちゃくちゃ考えて、なんとか登った!

逆さくの字滝10*20m。20m? 12mかな? 下段は簡単だけど何故か右壁にお助け紐が何本もぶら下がっている。毎回思うんだけど、このお助け紐使っている人いるのかなぁ。豪雨の翌日とかなら助かる存在なのかね。そんな時ここには来ないか。

前回遡行したのは数年前の3月で、夏とは別世界だった。初めて来たOさんに、冬だとここはこうで、あそこはああで、などと説明しながら歩いた。それにしてもこの沢、水量が減って珪藻類が残りやすい冬より、夏の今のほうがヌメってるのは何でだろう⁈ ナメ滝でムーンウォーク大会。あ、私が弱ってるだけか?

二俣までにいくつか出てくる淵の通過で、これは最後の淵。え、深くない? あ、水中にスタンスがあって助かったわ~。などと思いながらへつっている私をOさんが激写。

二俣手前の「滑りやすいナメ滝」。2人して目を皿にして若干傾斜の緩いポイントを見つけて、沢靴のラバーを押し付けて、じわじわ体重移動して乗り込んで・・、まあ実際はこういうの得意系なので楽しく登ったわけ。

二俣で休憩し右俣へ。右俣入ってすぐの25m大滝を見物して、戻って左岸高巻き。森のゴルジュに連なる大小の滝を越えて行く。

25m大滝。前回は少しだけ戻った左岸を根っこと土の登攀で60mくらい登って巻いたが、それはちょっと危険だったね。二俣まで戻って大高巻きするのが正解ですね。遡行図では懸垂と書いてあるが、踏み跡で落ち口に下れる。

いいね。森のゴルジュだ。

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これはおそらく遡行図には明記されていない滝。15m*15m滝。下段は右岸バンドから巻き、上段も右岸の凹角(☟下の写真)を登った。

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これが遡行図でいう30m滝だろう。右のガレから簡単に巻ける。

ところで、ここで一つ苦言を言いたいのです。なんの後始末もされていない焚火跡が二つあった。どうしてほったらかしなんだろう。これがこのまま自然に還っていくと思っているのかね? Oさんと後始末した。燃え残りのカスは全くなかったし、焚火のやり方からしても、この人たちは一般的な意味でのマナーは悪くない気がした。でも自然に入ってこれじゃあね。おそらく沢初心者なのだろう。高桑さんの「タープの張り方 火の熾し方」の97ページでも読んだらよい。

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ゴルジュエリアが終わって気が付くとナメが断続的に出てきた。なんか赤いナメもあった。基本ほとんどのナメはフリクションライミングで直登した。釣りばかりで沢登りが久しぶりなOさんと一緒に濡れ登攀の練習モードになって登って登って進んだ。右手をあまり使わなくても意外に登れたのがよかった。

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あ、あれは。C1770二俣あたりから、彼方に崩壊地が遠望できた。あれは、前回右俣に来た時に詰めで登った崩壊地だ。いやーこんなところから見えるなんて。前回は当然のごとく木賊山まで登った。今回は散歩モードなので遡行図どおり途中で下山するけど。

遡行図で終了点としている二俣から40m滝を見やった。そのふもとまで行って見物し、あとは立派すぎる踏み跡を使って登山道に出て下山するだけだ。

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40m大滝。見事な大滝。これを登るならここでこうしてあそこでああして・・とひとしきり談義して、では下山しますか、となったわけ笑。

なんと! 踏み跡は入口のピンクテープあり。しかもそのトラバース主体の踏み道には延々とピンクテープが張ってあって、登山道まで案内してくれる。これはかつての仕事道だったのかなぁ。玄人道だったなぁ。

下山完了。駐車場から橋ごしに鶏冠尾根を見やった。あー、また沢登りができて感無量。楽しかった。Oさんお世話になりました。ありがと!

 

西沢渓谷駐車場(7:30)~鶏冠谷出合(8:05)~二俣(9:50)~終了点(12:00)~登山道合流(12:30)~起点戻り(14:20)

参考:新版 東京起点 沢登りルート100

ルート☟