隠レ蓑

お山の日記と、日々の懊悩

南日高・コイボクシュメナシュンベツ川~楽古岳

お山では初めての北海道に行った。夏季休暇を利用して9/22~27・・、2泊3日でフルに動けるようにその前後の日に飛行機を手配して、計5日間。しがない会社員にはなけなしの5日間だったが、雨続きで、9/23は終日雨、9/24に半日だけ小樽赤岩。9/25に日帰りで南日高の入り口という楽古岳の沢登りに連れてってもらった。帯広の友人Nくんと、その奥さんのMちゃんと、3人で。

予定した泊まり沢は行けなかったが、1日だけでも北海道のお山に入れたのでよしとしましょう。

 

9/24(土)、小樽赤岩では看板という3pのテーブルリッジを全部リードさせてもらった。本格的な(?)岩登りは久しぶりすぎて1p目はグレードとか関係なしでマジでコワカッタ・・! 小樽赤岩キレイでとても楽しかったな。小樽の町もあわせてまた来たいなー。弾丸だけど今度土日で来てもいいかなー。ていうか、来るとしたら土日で来るしかないなー。



9/25(日)、楽古岳に詰め上げるコイボクシュメナシュンベツ川。コイボク・・、何度読んでもスムーズに読めない笑。

ルートは川原歩きと連瀑状を一気に詰め上げる2つの内容からなるようだ。北海道の沢はこのような構成が多いそうだ。集水域も狭いので雨による影響があっても多分問題ないだろう。

朝6時半ごろ、2階建てでトイレもストーブも完備してある最高な楽古山荘から短い廃林道歩きをへて入渓。

 

入渓。この時期の平水からすると多少増水している雰囲気だが問題ない程度。適当に渡渉しながら進む。

 

C530m十勝岳南面直登沢出合。水量が半減する。

 

やがて沢幅が狭まり滝場を形成するようになる。いくつか出てくる小滝はすべて左岸から容易に巻く。いくつかの支流は滝で出合い、そのたび本流は水量を減らしていく。

 

やがて両岸が切り立ち沢は右に大きく折れる。壁の奥に隠された滝の存在を感じる。ちょうどそこから沢は連瀑状に姿を変え稜線まで一気に詰め上げるのだろう。

 

この沢で白眉の光景かな。両門の滝を形成している。左のほうが落差が大きいが支流。右が本流の連瀑の入り口となるようだ。記念写真タイム笑!

 

 

四方を側壁に囲まれた空間に、陽光に照らされた滝の飛沫が煙のように舞う。3人とも頬を緩めこの異空間に居れる幸せを感じる。

 

あとは直線的に伸びていく連瀑をスタコラ登るだけだ。足がそろったメンバーなら稜線まで2時間かそこら、そろってなくてロープを出して・・となるなら相当時間がかかるだろう。先頭に押し出された最年長の僕が先に登り、若いNくんとMちゃんに早よいけーと煽られて、ヒーヒー!

 

 

連瀑の途中で右岸がいっとき明るくなり、光り輝く支流滝の飛沫をくぐる。気持ちのよいシャワーを浴びる。

 

 

連瀑を登り始めてから約1時間、標高差400mくらい、そろそろ登り飽きてきた頃、斜度が緩み、あっと言う間に水枯れする。

 

ふと振り返ると日高の山々が遠望できる。スリル満点の小さな展望スペースに登るお茶目なMちゃん。

 

沢に一体化したドラム缶を越えると登山道のような沢筋を稜線まで一投足だ。稜線の登山道に出れば解放感あふれる山頂までものの数分。

 

山頂。1時間の休憩タイム。のんびりできてよかったなぁ。

 

下山はキレイに整備された登山道を楽古山荘まで一瞬だ。

 

楽古山荘(6:40)~C530m十勝岳南面直登沢出合(8:05)~C790m両門滝(9:15)~C1410付近稜線登山道(11:20)~楽古岳(11:25-12:15)~起点戻り(14:10)

装備:ダブル30m×2、ハーケン・ハンマー(すべて不使用)

ルート☟