玄倉駐車場(8:25)~弥七沢入渓(9:15)~C810m稜線(12:30)~林道(13:05)~小川谷入渓(13:50)~壊れた堰堤(16:10)~林道(17:20)~起点戻り(18:20)
装備:30mロープ、カム少々、ハーケン・ハンマー
ルート☟
今日は終日「霧ときどき雨」という煮え切らない予報だが、裏を返せば終日活動できなくもない予報と言える。こういう時は低山の森のなかにいるに限る。どーんと降られたとしても、いくらでもエスケープできるからな。というわけで、困ったときの丹沢に、NさんとKさんと3人で来た。
Nさんの提案で私が訪れたことのなかった弥七沢(右俣)。いいねぇ。それに小川谷廊下をつなげてみよう。なんと! 二人ともまだ小川谷廊下に行ったことがないとのこと。そりゃ丹沢一の美渓にもぜひ行こうよ。
[弥七沢右俣]
まず弥七沢。橋から入渓し、堰堤を越えると4m滝。昼まではもつんじゃないかと想像していたが、すでに霧のなか小雨が舞っている。ゴルジュは朝から薄暗い。

そして脚立が残置された4m滝。脚立使わないと登れないなら帰った方がいいよ?

2段10m滝のようだ。これはⅢ級かそこらで難しくはないが、私の意向で細かくロープを出させてもらった。


その後も簡単な小滝が続く。


めっちゃ雰囲気いいじゃん!なんで訪れていなかったのか不思議なくらい素敵な空間。楽しい仲間たちと一緒で心も躍る!

7m滝。誰がロープ引く? 控えめにNさんが挙手し、Kさんと私はどうぞどうぞ、と。

7m滝はこれまでフォローで我慢してもらっていたNさんが心を開放したリードクライミング。Nさんとは初めてご一緒したけど、30分くらいで山の下地もセンスもあるってわかったよ。


これは遡行図でいう2段4m滝か?

雨が若干強くなり、薄暗いなか濡れた側壁がこれまた雰囲気ある。この時点で弥七沢の印象は最高レベルまで上がった・・。あとでそれが覆るとも知らずにね。

10mくらいの小滝はNさんと私は水流左から、Kさんは右に垂れた残置ロープを戯れに使って登った。ちなみに、このあと多分遡行図のいう左俣右俣の二俣があったと思われるが、気が付いたら右俣を歩いていた。しっかり者のKさんが読図してくれてたのかも。

この6~7mくらいのは右から巻き登り。このあとグッと水量が減った感があり、10分かそこら歩くと、

C640m二俣についた。雨が上がり少しだけ日差しが出てきた。小川谷へ継続したいので最短下山を目指し、右へ。が、出合の8m滝が小悪くて、ロープを引いた私がもじもじタイムに突入してしまい、無駄に時間をかけてしまった。

そして右はすぐに突き当りになったので、ここで脱渓し、左岸の急斜面を稜線まで登ることに。しかし・・、ロープを引いた私が15mほど登ったところで、座って腰がらみビレイ体勢に入ると、ヒルが・・・! 足元はおろか腕にも無数のヒルがうねうねして登ってくる! 悲鳴を上げて「ここはダメだ!」と二人に伝え、ロープが要らなさそうなもう少し下流側の斜面を選んで登高してもらうことに。私は二人のほうへなんとか斜面トラバースして合流した。ヒルの被害が気になるが、まずは急斜面をこなすことに集中しなければならない。そこからハァハァゼェゼェしながらグズッた斜面を登り詰め、

稜線についた。阿鼻叫喚のヒルチェックタイム。ヒルが嫌いなKさんが綿密にチェックしてくれて助かった。まさかこんな無数のヒルがうねうねしているとは思わなかった。油断してた。軍手の劣化した網目から指の付け根を何か所も吸血されてた。最高レベルに印象が上がった弥七沢だったが、最低まで一気に落ちたわ。もうさっさと下りようや。

[たぶん5回目くらいの小川谷廊下]
下山し、小川谷の河原でまたヒルチェックして休憩。遅くなってしまったが、14時ちょい前に出発した。天候がまた悪化しており谷が暗い。それがまたいい感じの雰囲気を醸し出しているのだが。

初めて小川谷廊下へ来る二人は、これがあの有名なCS滝だ、と感動?していた。こっちも案内するのが楽しくなっちゃうよ。いまは水流が左メインだが、1:1くらいだったときも。左はボルトがたしか2本打たれてて激シャワーで登ったことありますが、通常はやっぱり右をボルダリング的に登る感じですね、などと知った顔で説明した。

Kさんはリーチを生かしてスマートに登り、Nさんは水流をもろに浴びながらじりじりと体を上げていくまさに沢ヤ的登り。

どんどん進む。近くで雷鳴が轟いている。近い。雨が降って来た。これは局所的な土砂降りが直撃する可能性があるパターンだろ。




このワナバ沢手前のCS4m滝を越えたところで作戦会議。ここは右岸に径路が下りていてエスケープできるポイントである。次のエスケープポイントはつるつるの大岩を越えたところ。少なくともそこまでは問題ないだろと判断した。雨足が強くなってきたが、どんどん行こう。


ひょんぐりをみんなでくぐる!

つるつるの大岩。


このナメの後に右岸に傾斜の緩い20m滝があり、それがエスケープポイントである。このあと小川谷廊下一番の景勝地?である石棚ゴルジュなので、できれば二人を連れていきたい。勢いのあるNさんも行きたいという。リスク管理が私よりしっかりしているKさんはやや渋い表情。協議し、石棚が見えるところまで行って、行くか戻るか最終検討、と妥協してもらってさらに進む。ここまで入渓してからわずか1時間で来た。いきなり土砂降りになったとしても行けるだろ。

石棚ゴルジュ。薄暗さも相まって、今までで一番雰囲気がある。実によい。


石棚20mが遠望できる。あら? あんなところにぞろぞろと10人級の団体が。ガイドツアーらしい。快く先に行かせてくれたのでよかったが、15:15の時点でここでは、下山は20時を越えるだろうな。ガイドツアーってそんなものなのかね。

流れで石棚を通過。つまり進退を協議せず、なし崩し的に進んでしまった。Kさんごめん。許してもらった。あとはちょっと歩いたら、最後に小悪い5mくらいの小滝登って終わりだからさ。雷鳴も離れていき、雨も弱くなってきたし・・。


5m滝もNさんがロープを引いてくれた。危なげなく登っていく。背中からモチベーションが滲み出ていて、よい。

Kさんも上手い。とても安心感がある。

壊れた堰堤。2時間20分で来てしまった。早い! 弥七沢よりだいぶ早かった。天気がイマイチではあったが、二人と一緒に来れて楽しかった。

下山の径路で。ここもヒルがすさまじい。今回で何十匹ヒルを殺したのだろう。西丹沢も変わった。昔は「ヒルがいないから西丹行こう」だったのに。

暮れなずむ玄倉川の埋まり切ったゴーロ。丹沢日和のよき一日であった。ヒルには20か所ほど吸血されてしまったがね・・・。

おわり